- 腰に激痛が走る
- 腰を曲げられない
- お尻から足先がしびれる
- 下肢の感覚が鈍い
- 足が動かしにくい
腰痛の原因として最も多い椎間板ヘルニアとは?
私たち日本人の多くは、腰痛に悩まされています。
腰痛は国民病ともいわれますよね。その原因として最も多いといわれているのが、椎間板ヘルニアです。
浜松市中央区のしんせつな鍼灸整骨院・整体院では、椎間板ヘルニアの施術もおこなっています。
【椎間板ヘルニアとは?】
椎間板ヘルニアとは、脊椎の椎骨(骨同士の緩衝材のような軟骨である椎間板が変形して一部分が飛びだしてしまうことをいいます。
(そもそもヘルニアとは何かが飛びだす病態を言い、椎間板ヘルニアだけでなく、「鼠経ヘルニア」などもあります)。
このとき、飛びだした椎間板の一部が、その近くの神経を圧迫・刺激し、腰部や下肢に激しい痛みやしびれなどの症状がおこります。
この症状を坐骨神経痛といい、椎間板ヘルニアの多くの方が該当する症状になります。
この坐骨神経痛の症状は、ひどいと歩けなくなるまでに悪化することもあります。
背骨は首・胸・腰につながっており、それら全部に椎間板がついています。
しかし構造的、機能的にとくに負担がかかりやすい首と腰の椎間板によくみられます。
20~40歳代若い世代に多く、女性よりも男性のほうが椎間板ヘルニアになりやすい傾向にあります。
腰椎椎間板ヘルニアは日本の人口の全体の1%程度もの人が悩まされているというデータがあります。
【椎間板ヘルニアの症状】
まず椎間板ヘルニアの症状の代表的なものが坐骨神経痛といわれる腰~お尻、下肢にかけての痛みや痺れです。
これは椎間板ヘルニアが突出している部位(椎間板の位置)によって下半身のどこに症状が出現するかが決まってきます。
他にも椎間板ヘルニアでは以下の症状が出ることがあります。
・腰や足の感覚が鈍くなる(知覚鈍麻)
・膝や足に力が入らなくなる(麻痺)
・尿や便が出しにくくなる、もしくは頻尿や失禁してしまう(膀胱直腸障害)
椎間板ヘルニアの症状が、麻痺や膀胱直腸障害にまで及んでしまうと、一般的には手術の適応となることが多いです。
坐骨神経痛は、椎間板ヘルニアが生じている腰部だけが痛む場合もありますが、腰からおしり、ふともも、ふくらはぎ、足先まで症状を伴うこともあります。
咳やくしゃみなど日常の動作の中で大きな衝撃が加わると、激しく痛みます。
椎間板ヘルニアは、腰の中でも常に大きな負担がかかりやすいL4~L5の間、もしくは腰椎と仙椎の間で起こることが多いです。
この2つが椎間板ヘルニアの患者様の大部分を占めています。
これらの部位の神経の先端は坐骨神経という、下肢にまでつながっている神経にくっついていますので、これらの部位で椎間板ヘルニアが生じると、先ほど紹介したような坐骨神経痛と呼ばれる痛みやしびれを伴うのです。
【椎間板ヘルニアのタイプ】
椎間板ヘルニアには、馬尾型と神経根型の2つのタイプにわけられます。
馬尾型のほうが進行しやすいタイプであり、施術せずに放置していると、排尿障害などにまで進行し、最悪の場合には寝たきりにまでなってしまうことがあります。
椎間板ヘルニアのでは、腰の痛みに限らず、臀部や下肢にかけてのしびれ症状も伴うことがあります。
このしびれがある場合には、馬尾型の椎間板ヘルニアである可能性が高いといえます。
以下の、椎間板ヘルニア 馬尾症状チェックの①~⑥の症状をご覧ください。
① しびれがあるが、腰の痛みはない
② しびれや疼痛が両足にある
③ 両足の裏がしびれる
④ お尻の周りや横にしびれがある
⑤ お尻の周りがほてっている
⑥ 歩いたり動いたりすると、尿漏れしそうになる
この中で、当てはまる項目が1つでもあれば、馬尾型の椎間板ヘルニアであるという可能性が高くなります。
馬尾型の椎間板ヘルニアの症状が1つも思い当たらない場合には、神経根型の椎間板ヘルニアという進行しにくいタイプなのかもしれません。
とにかく椎間板ヘルニアの症状が1つでも思いつき、痛みやしびれに苦しんでいるそこのあなた。1度、浜松市中央区のしんせつな鍼灸整骨院・整体院を受診してください。
椎間板ヘルニアはどうやって起こるの?
【椎間板ヘルニアの発症原因】
椎間板ヘルニアになってしまう原因には、環境要因や遺伝要因、加齢の3つが関係しているといわれています。
<環境要因>
椎間板ヘルニアの大きな原因の一つは椎間板への大きな圧力です。
わたしたちの椎間板には、座ったり、前屈みの姿勢になるといった動作において体重の約倍以上の圧力がかかるといわれています。
こうした日常生活動作の繰り返しが、椎間板を変形させ、椎間板へルニアを引き起こします
椎間板ヘルニアになってしまった人の原因 例:
・毎日腰に負荷のかかる腹筋をしていた。
・急に太って体重が短期間で急激に増えた。
・仕事で重いものを持ち上げることが多い。 など
ほかにも、
・喫煙
・精神状態(ストレスや不安、うつ状態など)
・社会的変化(結婚や引っ越し、失職)
なども椎間板ヘルニアの発症に大きくかかわっていることも指摘されています。
<遺伝的要因>
椎間板ヘルニアは同一家系内に発症しやすいのが特徴です。
ご自分の家系の中に、椎間板ヘルニアをお持ちの方がいましたら、ほかの人に比べて、あなたも椎間板ヘルニアになりやすいといえます。
<加齢>
加齢に伴う、椎間板自体の劣化も椎間板ヘルニアの発症にかかわります。
椎間板は小学生の年代のころから老化、劣化するといわれていますから、年齢が若い方でも上で述べたリスクのある方は椎間板ヘルニアにだれしもなるリスクがあるといえます。
椎間板ヘルニアの診断ではどんな検査をするの?
① 下肢伸展挙上試験
この検査では、あおむけになり膝を伸ばしたまま、下肢を挙上したときの坐骨神経痛の出現を見ます。
さらに問診にて上で述べた椎間板ヘルニアの症状がないかを調べます。
② MRI
椎間板ヘルニアの確定的な診断に必要な大事な検査がMRIです。
MRIで突出している椎間板が映し出されれば椎間板ヘルニアとの診断がつくとともに、どの椎間板で生じているか判明するため、治療に必須になってきます。
他にも状態に応じてCT検査や筋力検査、感覚検査などの神経的な所見を診ることで、椎間板ヘルニアと病名がつきます。
椎間板ヘルニアをなおしたい!!
椎間板ヘルニアをなおすには、保存的療法と手術があります。
椎間板ヘルニアは、自然に症状が軽快することもありますから、まずは保存療法から始められることが多いです。
保存療法は、椎間板ヘルニアで生じた突出による周囲の神経への影響を除去することはできません。
痛みやしびれなどの症状に対する対処療法となります。
【椎間板ヘルニアの保存療法】
<椎間板ヘルニアの保存療法①神経ブロック>
椎間板ヘルニアによる激しい痛みやしびれを抑えるために、局所麻酔やステロイド薬をブロック注射します。
これは椎間板ヘルニアが起こっている骨の場所によっては、安全を考慮して、入院という選択になる場合もあります。
<椎間板ヘルニアの保存療法②薬物療法>
椎間板ヘルニアの症状に対して、いわゆる痛み止めの飲み薬を処方されます。
非ステロイド性消炎鎮痛薬や筋弛緩薬を使うことが多いです。
<椎間板ヘルニアの保存療法③理学療法>
椎間板ヘルニアの治療において私たち整骨院でおこなっている主な治療がこれにあたります。
痛み止めなどで痛みやしびれの症状が落ちついたあと、筋肉を強化するための軽めの運動や、痛みを和らげるストレッチなどを開始します。
また専用の器具で身体を牽引することで腰部への負担を軽くすることも行います。
電気治療器による治療も行います。
これによる椎間板ヘルニアの鎮痛効果は研究で実証されていますので、積極的に行っていきます。
【椎間板ヘルニアの手術療法】
椎間板ヘルニアにおいて手術療法は、上記の保存療法を行っても痛みやしびれなどの症状がとれない場合や、麻痺や近く鈍麻がある場合、日常生活に大きな支障があって患者様本人が希望する場合などに行われます。
また、厚生労働省診療ガイドラインでは、排尿・排便障害がある場合には、48時間以内に緊急手術が必要であると推奨されています。
<椎間板ヘルニアの手術療法①後方椎間板切除術>
椎間板ヘルニアが生じている部位を背中側から切開し、椎間板ヘルニアを切除します。
<椎間板ヘルニアの手術療法②椎間固定術>
この手術では小さな器具で骨を固定する方法で、とくに椎間板ヘルニアの症状がひどい場合に、後方椎間板切除術と同時に並行して行われることが多いです。
<椎間板ヘルニアの手術療法③経皮的椎間板療法>
この手術では背中を切ることなく椎間板ヘルニアを切除できます。ただしこの手術に適応する椎間板ヘルニアのタイプは限られますので、すべての椎間板ヘルニアの患者様に行えるわけではありません。
【椎間板ヘルニアの方が日常生活で気をつけるべき点】
<姿勢編>
★長時間に渡って同じ姿勢を取り続けないように注意★
とくに座っている姿勢では上半身の体重がすべて腰にかかります。
椎間板ヘルニアの方は以下の座り方を気を付けてみてください。
座る
床に座る場合・・・あぐらは腰に負担がかかります。正座や横すわりがよいでしょう。
イスに座る場合・・・イスの高さがが高すぎると腰に負担がかかってしまいます。
膝が股関節よりも少し高くなるように椅子の高さを調節しましょう。
運転
運転席に深く腰かけて背中をシートに密着させた状態で、足がアクセルやブレーキ、クラッチから離れすぎないように運転席をうごかしましょう。
また、運転中は適度な休憩を取りましょう。
車の乗り降りの際には、足からではなく、腰から車に入るようにするとよいでしょう。
<動作編>
掃除機がけ
できるかぎり上半身を起こした姿勢で行うとよいでしょう。
前かがみの姿勢では腰に負担がかかります。
どうしても前屈させないとできない場合には、膝をついた姿勢で腰をかがめずに低い姿勢で行うようにするとよいでしょう。
台所仕事
足を乗せられる小さな台に、片方の足を乗せます。これを交互に休ませると効果的です。
物を持ち上げる、取るとき
なにかものを持ち上げたり、取ったりするときは、腰の高さを落として自分のほうへ引き寄せて、近い位置にもってきてからにします。中腰やひねりながらの動作は非常に危険です。
また、自分より高い位置にあるものをとるときには、台などを利用して、背中~腰をそらさないようにしてください。重いものを運ぶときはなるべく台車などを活用しましょう。
椎間板ヘルニアの方の体づくり
椎間板ヘルニアの方は体質や体を変えることで椎間板ヘルニアの症状が軽くなることが期待できます。
<筋力アップ>
背筋・腹筋を鍛えることで、お腹周りの筋肉がコルセットの代わりとなり、椎間板ヘルニアを生じている腰を守ることができます。
直接椎間板にかかる圧力をへらすのです。
<ストレッチ>
背筋・腹筋の柔軟性は、痛みの軽減も期待できますし、身体の可動性が広がることで、腰への負担を減らすこともできます。
腰のS字カーブがなくなって猫背のような姿勢になってしまうと、椎間板の圧が後ろにかかりやすくなるため、椎間板ヘルニアになるリスクが高まります。
自分の姿勢を横から見て、猫背になっていたら要注意です。
大腿裏の筋肉(ハムストリングス)や殿筋が硬結していると、猫背になりやすいです。
椎間板ヘルニアの予防の前に猫背を予防するストレッチが重要ですね。
【椎間板ヘルニア予防ストレッチその1ふとももの裏(ハムストリング)】
1) 足をのばした姿勢で座ります。
2) 背中が丸まらないように注意しながら、前にかがみ、手が足につくようにのばします。
3) 筋肉が伸ばされているのを感じながらしびれや痛みが出ない程度に30秒以上その姿勢をキープします。
【椎間板ヘルニア予防ストレッチその2:おしり】
1) 足をのばした状態で座ります。
2) 片方の足をふともものうえに組んで、背中が丸まらないように注意しながら、前にかがみ、手が足につくようにのばします。
3) 筋肉が伸ばされているのを感じながらしびれや痛みが出ない程度に30秒以上その姿勢をキープします。
4) 反対の足も同様にして行います。
【椎間板ヘルニア予防ストレッチその3:腰】
1) うつぶせで寝ます。
2) 両肘を床について身体を起こすようにし、背中をそらしていきます。
3) 気持ちのいいところで30秒程度姿勢を保ちます。
4) さらにできる方は、肘ではなく手のひらを床について、背中をのばしてみましょう。
<体重管理>
過度な体重オーバーは、もちろん腰にかかる負担も増やします。
想像してみてください。
同じ身長の人の腰だと、体重が重いほうと軽いほう、どちらが多く腰に負担がかかるでしょうか。
適正体重の維持も椎間板ヘルニアの症状緩和のためには重要なんです。